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■構造について
最も重要な部分なので、
規模、構造種別、コストに関わらず、パートナーの構造家に構造の解析を委託しています。
札幌で赤レンガや札幌軟石の倉庫などを見て育ったこともあり、
構造だけで建築が成立することを夢見ていますが、
住宅の場合、熱的な問題がありますし、
また、外部に対しては継続的な面で構成し、内部を線材でオープンにつくるという理想を追求しているため、
型枠ブロック二重壁空気断熱構造や、
独立後に取り組んでいます、鉄や木の線材と、石、レンガ、ブロックなどの面材を掛け合わせてつくる、
「線と面の家」をご提案しています。
コスト的には、建築の規模や諸条件により上下しますが、過去の事例では
通常の住宅の場合、
型枠ブロック二重壁空気断熱の場合、内壁芯計算で、坪75〜85万

・ブロック補強木造、ブロック補強鉄骨造、石補強鉄骨造の場合、坪65〜85万
型枠ブロック壁構造+珪藻土仕上げ(内外)の場合、坪70〜80万
・補強コンクリートブロック造+珪藻土仕上げ(内外)の場合、坪65〜75万位です。
木造の場合でも、主構造が燃えてしまうことに疑問を感じますので、
石、煉瓦、ブロック、土、RCなどの耐火の壁で、
木部をサポートするような工法をご提案したいと考えています。
また、木の美しさは線の美しさだと思いますので、ボードなどを簡単に貼って仕上げるのではなく、
柱、梁を縦横斜めに連続することで、壁や床を構成する木造「木々の家」を2005年から手がけてきました。
 
2008年に材木を乾燥させている着工直前におこった社会情勢の変化(リーマンショック)で
思い描いたように現実化できなかった鎌倉での300角のヒノキの柱と梁の構成による木造ラーメンの住宅も、
尺角のヒノキや杉を直接山から購入することで、大きなコストの負担なく成立できることがわかり、
共有していただけるクライアントとお会いできることを夢見ています。

私たちは構造の形式を初期の段階で決めてしまうことはせず
RC造、型枠ブロック造、組積造、鉄骨造、木造、混構造と検討した上で、
クライアントのご要望に対して、最善の形式をご提案しています。
そして、どのような構造、工法でも、
クライアントが費やすご予算が、表面的なものに使われるのではなく、
本質的な強度や、美しさに使われた、
コストパフォーマンスの高い建築を目指しています。

世田谷区の狭小二世帯住宅
photo by Hiroyuki Hirai

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